発達障がい者専門キャリアカウンセラーの今、想うこと Vol.1 「法定雇用率の水増し問題について」

中央省庁や市町村等が障害者の雇用が「水増し」していた問題について、さまざまな批判と言い訳が日々交わされています。

 

障害者の就労支援に携わる身として言いたいことはたくさんありますが、全容がつまびらかでない今、敢えて二つだけ言わせていただくと・・・

1.民間企業が厳しい経営環境の中、働いた経験が乏しく戦力になるために相当な時間と支援を要する障がいのある人たちを、それでも長い目で見ながら、励まし動機付けして戦力に磨き上げる努力を傍目に見ながらの役所等の取り組みが許せない

2.監督する立場の中央省庁等がこのような不祥事を招いた背景に、「障がい者は役に立たない」という意識が働いているように見え、その誤った印象が、せっかく活性化してきた障がい者雇用の動きを阻害してしまうとしたら、その罪は重大で怒りすら覚える

ということに尽きますが、 だから「けしからん」といくら訴えても、問題の本質は変わらないでしょう。

 

というのも法定雇用率制度そのものが、そろそろ限界にきていると思うからです。

 

少なくとも法定雇用率を上げ、企業に過度のプレッシャーを与えていく現行のやり方は、これ以上、通用しないのではないか。

働き方改革を進めることで、障がい者の仕事上での「不都合」を解消し、結果、生産性が上がれば、障がいがある人でも戦力になることが実証されるはずです。

 

従って、今、厚生労働省がやらなければならないことは、各省庁で水増しの実態を調べ、関わった人事担当者を処分するといった対応だけではなく、役所で働く障がい者がどのような仕事をしているのか、現在どれだけ仕事があるのかを徹底的に調査し、そこに新たな雇用を生み出す余地があるのか、そのためにどのような工夫や配慮が必要なのかを熟考することです。

 

私が思うに、今回の問題は、長年の障がい者雇用政策のひずみによってもたらされたものです。

この機会に、数字だけを追い求めてきた法定雇用率の在り方も含め、政策を根本から検討し直すべきだと思います。

 

 

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